昨日はいわゆるゴミ屋敷の片づけをさせて頂いた。
この「させて頂く」は使いすぎに思えて好きでな無い。
しかし今回はさせて頂いたと心から言える。
古い家の庭はジャングルと化し、引き込み電線の半分は蔓が飲み込んでいた。
勝手口から入り(玄関は311震災で開かずの玄関)直ぐゴミが足の踏み場が完全に無い状態で迎えてくれた。ゴミの主な材料はビールの空き缶で床に近づくにつれワンカップの二層
足の踏み場を確保しながらリビングへ入ると、引き続きビール缶のカーペットに盛り上がるゴミ山が山際
寝床近くはコンビニ弁当カップ麺の容器とティッシュ屑、生活パターンが容易に想像できる。
古い窓枠は蔦が侵入し始め閉め切れず24時間換気状態。エアコンは無く蒸し風呂状態で背中で汗がでてるのが感覚で解った。
家主は軽度の認知症、会話から確りしたご両親に育てられた様でダメ人間の匂いはしなかった。母親の面倒を見てた、介護の仕事をしていた、もちろんお酒が好き等々
床に近づくに連れてゴミのレシート等から2014年頃からこの生活が始まった様子。
ケアマネ伝いの情報では認知症状の前にうつに成っていたようだ。
母を最期までお世話をし看取った後、生きる気力のようなものが切れた、それが2014年頃だった・・・そう勝手に察した
家主は作業後は環境の変化に若干の混乱が見られていた。なんで私の為にこんなにまでしてくれるの?の言葉に
お金を頂いて仕事としてやっているからだよ!と言って理解できれば簡単なのだがそこは病気故に、安心していただく様に務めた。
床に近づくと預金通帳やら契約書やら株主案内やら重要書類がふえ、
ポーチの中に家主の保険証などと一緒に父親の財布(中に古いお札)、母親のパスポートも入っていた。家主の両親への愛情が垣間見えた瞬間に思えた。
テレビで見たゴミ屋敷家主のイメージとは違った。
ほんの切欠で人は無気力になる事をリアルに感じることができた。
作業中から思ってた事だが、残りの人生、衛生面健康面で良い環境であなたらしく過ごして頂きたい。 ありがとうございました。